こだわり
オリジナルTシャツの「フルーツハウス」が他店と違うのは
即日納品プリントではないということです。
なぜかと言いますと、高級ブランド店で1万円、時には2万円以上出して購入されるTシャツをつくっている、この道何十年のベテラン職人が一枚ずつ魂を込めておつくりしているからです。
私たちは商売が上手ではないかもしれません。いや、下手です。しかし、Tシャツをつくるということをお客様と共に楽しんでいます。もしかして、もっと早く安く提供できれば商売としては儲かるかもしれません。しかしそれは私たちのポリシーに反するのです。
オリジナルTシャツということは、お客様のブランド品をつくるということです。
機械でじゃんじゃんプリントをして翌日納品などということはできませんし、見本デザインを山ほど出してこれをプリントしますなどというのはそもそもオリジナルではないと考えます。3つ星の高級フレンチシェフがお客様に合わせて料理を提供するのと大衆食堂の定食では基本の考え方がそもそも違うと思います。
我々の作製工程について少しお話しますと、
お客様様とのデザインの打ち合わせが終った後、当店の制作手法であるシルクスクリーンプリントに必要な版づくりに入ります。染め物の本場、京都の老舗製版工場に発注をかけるところから始まります。そしてそれが届くと正確なピッチ合わせ、試し刷り、インクテストをします。例えば、同じインクの色でも、お客様のボディの色に合わせてインクを調合したり微調整します。また、ベースに打つ色、繰り返しプリント回数や最終処理の仕方を変えていきます。これは長年職人として最高水準のプリントをしてきた者の経験と感を頼りに行います。
それからやっと本プリントに入ります。そしてその後、100度まで温度を上げた大型スチーム室にTシャツを入れインクを確実に定着させます。そして必要がある場合にはその後Tシャツを洗いにかけタンブリングし、そしてさらに乾燥させて完成させます。
職人は「俺に任せろ」と言います。職人が最終工程を終えて出来上がったTシャツを見つめる目はまるで我が子を見ているようです。これが物づくりを楽しむ者の真の喜びの姿です。
ですから私たちは景品にするようなTシャツや利益を目的とした方からの制作はお断りを続けているのです。
新規のお客様にはご理解いただけなくてお断りすることもあるかもしれませんが、今後もこのポリシーを変えることはありません。どうぞ御理解の上、当店をご利用いただければ幸いです。
当店の趣旨をご理解いただけますお客様とは末永く責任を持っておつきあいさせていただきます。
そしてご利用いただきましたあかつきにはメッセージなどを頂戴いただけますと幸いです。スタッフ一同、お客様からのメッセージをいただくことが最高の喜びです。
どうぞよろしくお願いいたします。
店主 阿部泰斗
2012年7月23日